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『生命理論
――第1部 生成する生命 第2部 私の意識とは何か』

郡司ペギオ−幸夫 著

 ひとは世界の(中の)一点に座して、内側から世界を見る。本当にそうか。実は、世界全体(という外部)が前提されない限り、世界を内側から眺めるという表現は意味を持たないのだ。内側からの描像と外側からの描像とが捻れながら補完しあう。すると、真の問題は何か。これが本書の主題だ。哲学文庫二分冊『生成する生命』と『私の意識とは何か』を統合したcomplete版。郡司理論の全貌が顕わになる。

 

ある一人の行為は
つねに世界と対峙し、それゆえに
必ず未知の世界を開く、という
感動的な世界像を描き出した。
(推薦=保坂和志)

一つの革命的世界観への
躍動を感じる。
(推薦=茂木健一郎)


定価4830円(本体4600円+税5%)
四六判・上製
ISBN4-88679-088-7 C1040

目次
第1部 生成する生命
 I 超越的全体に抗して
  1 システム論的虚点
  2 一義性・全体性
 

3 生成の三つの様相

  4 個物としての他者・複数性としての他者
 II 存在論=方法論へ向けての素描
  1 哲学・科学・芸術という装置
  2 媒介者・第三項
  3 諸装置の接合面
  4 記号論的三項関係
 III 時間:現在・過去・未来
  1 存在態としての反復へ
  2 現在:第一の時間的総合再考
  3 過去:第二の時間的総合再考
  4 未来:第三の時間的総合再考
 IV 時間に定位した頑健性・創発性
  1「計算過程」における現在
  2「証明過程」としての過去
  3 前提と帰結の共立が媒介する未来
   
第2部 私の意識とは何か
 I 現象論的意識
  1 意識に対する脳科学のジレンマ
  2 クオリア
  3「みていない」という記憶
  4 時間認知におけるタイプとトークン
  5 現象論的意識から現象論敵計算へ
 II 現象論的計算・原生計算
  1 学習過程=現象論的計算過程
  2 大域的意味論としての概念束
  3 局所的意味論・赤ん坊の視点
  4 現象論的計算の力
 III 原生実験
  1 実験=体験に向けて
  2 左右反転視野下での記憶実験
  3 トークン的記憶の出現と自閉症
  4 探索目的の二重性
 IV 結論:潜在性と意識
  「全体」に対する第三の態度
  生成=<認識=行為>
  現在と計算
  未来と原生実験
  原生理論:「生きている」生物型計算機
  意識科学の必然性
  意識とは何か
   
付録 1束 2(完全)概念束・不完全概念束 3<外延、擬内包>対の計算 4生きていることをどう理解するか[dialogue]郡司ペギオ−幸夫+檜垣立哉
   
あとがき
著者について
郡司ペギオ−幸夫

1959年に生まれる。東北大学理学部を卒業して、同大学院理学研究科博士課程修了。神戸大学助手を経て、99年同大学理学部教授。理論生命科学。著書に『原生計算と存在論的観測――生命と時間、そして計算』(東京大学出版会、04年)があるほか、共著多数。なお哲学書房から02年と03年に「哲学文庫」として刊行され品切れとなっていた『生成する生命』と『私の意識とは何か』は、本書complete版『生命理論』に統合された。

著者のことば

今回、本書は元の形に戻った。軽装版か、分厚い上製本かは、私にとって重要なことではないが。

編集者より

哲学文庫版二分冊、特に『生成する生命』の品切れが長く、ご迷惑をおかけしましたが、これで安堵いたしました。

書評・紹介記事・その他報道

そこに著者の論理を理解するか否かについて、関所が一つある。普通の人が話を切るところで著者の話は切れておらず、普通の人が切れると思わないところで、著者の話は切れる。…おかげでまたわからないことが増える。その意味では迷惑な本だが、若い人にはぜひ挑戦してもらいたい。[「毎日新聞」06.03.12 評者=養老孟司]

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